長野県総合教育センターは、北アルプスを一望できる塩尻市片丘の地にあります。片丘の豊かな自然の一端を紹介します。


第6話 ヒルガオの変わりもの

−所報第13号より−

 

 写真の植物は、植え込みにからみついて花を咲かせているヒルガオです。普通のヒルガオと、どこか違うと思いませんか。
─そうです。花びらに切れ込みがあるのです。センター敷地内を調べてみると、九割以上がこのタイプのヒルガオでした。
 興味を持ったので、あちこちのヒルガオを調べてみました。すると、切れ込みが少しあるもの、1か所だけのものなどさまざまなものが観察できました。その中で、ラッパ状の花びらが5つに切れ込むヒルガオは、ここ片丘でしか見られません。これを“フカギレヒルガオ”と仮に名づけてみました。

  さて、ヒルガオの果実(種)を見たことがありますか。図鑑には、「通常は果実ができず、地下茎によってふえる」とあります。ところが、センターのヒルガオには、アサガオそっくりの果実ができるのです。これについて、「耕作地では根が切られてふえるので果実をつける必要がなかったが、植え込みなどに生えると、根を切られることがないので種で繁殖するようになった」と言う人もいます。

 身近な足元の植物たちに、改めて目を注いでみてはどうでしょうか。

(専門主事 橋渡勝也 2001.2)





【バックナンバー】

第5話 タンポポは語る
第4話 センターの隣人・あるムシの話
第3話 水辺づくりとメダカ復活作戦
第2話 カタオカザクラ
第1話 足下に咲く貴重な植物