片丘の自然 (長野県総合教育センター周辺の自然)

第14話 月と金星のランデブー 〜公転面の話〜

月と金星の接近

 センター周辺には,星を見るのに邪魔になる明かりがあまりありませんので,星がよく見えます。
 上の写真は,4月20日夕方のセンター駐車場からみた西空の写真です。写真に写っているのは,月(月齢2.9日:三日月)と金星です。拡大撮影したものが下の写真です。金星だけでも美しいですが,三日月とランデブーする金星は,いっそう美しいと思いませんか?

 金星は,最大光度が約-5等になる明るい星で,夕方から宵,または明け方に見えるので,「宵の明星」「明けの明星」と呼ばれています。一般に,夕方の一番星は,金星をさす場合が多く,写真のような月がなければ,他の星が輝き出す前に,真っ先に輝きます。
 月は,ほぼ1ヶ月で天球上を1周していますが,必ず金星の近くを通過していきます。離れたところを通過することは,絶対にありません。また,金星は,三日月の形をした月と接近することはありますが,満月と接近することは絶対にありません。それは,月と金星の公転面に関係があります。

公転面とは

 金星や火星などの太陽系の惑星は,太陽のまわりを回っています。このような星の動きを,公転といっています。そして,惑星が公転するときに描く円を含む面を,公転面と言います。一方,月は地球を中心に公転しています。

 この公転面は,太陽系の成因に関係があり,地球から見てほぼ同じ方向にほぼ重なっています。そのため,金星や火星などの惑星や月は,地球からみて天球上のほぼ同じ星座上を移動しているように見えるのです。だから,月は,金星だけと接近するように見えるのではなく,他の惑星の近くも通過していくように見えるのです。金星も同じで,他の惑星の近くを通過していくように見えます。
 今度,金星と月が接近するのは,平成19年5月20日,同6月20日,同7月17日です。また,7月1日には土星とかなり接近して見えます。これ以外は,自分で調べてみましょう。そして,ぜひ夜空を眺めて,本物の金星や月を見てもらいたいと思います。

 他にも調べてみると,面白いことがたくさんわかってきます。例えば,左の写真は,金星の望遠鏡写真です。金星は,月と同じように満ち欠けしているのです。この写真は,センターの4階にある天体望遠鏡で撮影したものです。次回は,センターにある天体望遠鏡と,それを使って観察できる星のいくつかを紹介します。

(専門主事 中澤美三 2007.5)

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