長野県総合教育センターは、北アルプスを一望できる塩尻市片丘の地にあります。片丘の豊かな自然の一端を紹介します。

第12話 冬の林に出かけてみましょう

 センターの周りの樹木も葉を落とし、昆虫たちも姿を隠してしまう寒い冬。自然観察もお休みと思いがちですが、冬は樹木の枝振りや冬を越す木の芽(越冬芽)を観察する絶好の機会です。落葉樹の枝先を見ると、春になって新しい葉や花を開く芽が、もう準備されています。その形や位置、数は種類によって様々で、ネコヤナギやコブシは細かい毛が生えていて暖かいコートを着ているようであり、トチノキの冬芽は樹脂で被われていて、触るとベタベタと粘ります。それぞれが寒い冬を乗り越える工夫をしていることが分かります。
  また、「葉痕(ようこん)」といって葉が落ちた跡も変わったおもしろい形をしているものがたくさんあります。冬芽はたいてい葉がついているすぐ上にできるので、冬芽と葉痕が対になって見られることが多いです。少しずつ陽射しが柔らかくなってきました。いろいろな木の冬芽や葉痕を探しに、冬の林に出かけてみましょう。


(専門主事 池田泰司  2004.3)